コラム

[2014/06/09] 第70回 人材像モデルと多数派の人

採用

目指すべき方向ややるべきことが明確になると、必要な役割や人材像が明らかになる。

本来あるべき人事戦略とは、必要な事業方針や目的を踏まえた要員スキルと配置であり、進むべき方向やテーマが明確になれば、必要なスキルセットも明瞭になる。

これまでは求めるスキルや役割はその人自身に委ねて、曖昧なまま放置してきた。目指すべき方向や取り組むべきテーマを、さまざまな角度で試行錯誤を繰り返し検討した結果、明確な像が浮かび上がってくる。

これから必要とされる人とは、どのような人たちなのだろうか。身につけて欲しい姿勢や考え方、そして興味が持てる人材像とは。反して、多数派の人たちの傾向や人材像から垣間見える、彼らが持つ潜在的な性格とはどのようなものだろうか。

今回は、日頃から思い描いている、人材像についての主観を述べてみたいと思います。

人材像モデル

国籍に関係なく優秀な人材が対象となる。年齢は27~30歳をターゲットとして考えている。学校を卒業し社会に出て、荒波に5、6年ほどもまれた経験者が、最も必要な人材像モデルと考えている。

社会での挫折、屈辱、理不尽な体験を何度となく味わっている人を、採用したい。理不尽な生活を強いられる経験から、多くを学んでいるはずである。こうすれば良いのに、なぜそのようなことをしなければならないのか。自分ならこうするのに、なぜこのようにしないのだろうか。

人はそのような経験をし続けることに抵抗感が生まれると、回避するための策を、自然と考えるものである。この考える癖を身につけていることが、とても重要になってくる。そんなことを強いられながら月に25万円を稼ぐには、こんなにも苦労する。そのようなことを身をもって体得している人は、興味を持てる。

32歳よりも上の人は、社会人になってすでに10年以上の月日がたっている。本人の姿勢や考え方は、きっと悪い癖となって身についている。これらを軌道修正するなら、そこから4、5年は費やすことになる。よって、雇うことにはかなり慎重になる。

本人の不満ややりたいことが、明確でない限りは採用しない。その不満が他人や周りの環境であるならば、どのようなイメージになるかを持っていなければならない。単に不満を言うだけならば、赤ん坊でもできる。どのようにすれば良いか、したいことがどのようなことであるかのイメージがなければ、今後の成長は望めない。

大きな企業に在籍していると、流されながらでも会社にしがみつくことができる。大多数の中の一部であることに自らを良しとする(覚悟あるいは諦めている)ならば、何も考えずに過ごしていけるのである。

多数派の人

学校の偏差値が低くても構わないし、学歴にも関心はない。日本の学校教育は複数の教科を総合点で競わせているが、平均点の高い人や常識がありすぎる人は、限界を突破できない。社会に出た時には、それがかえって足かせとなる。

学校での質問や問題は、決まった出題範囲や試験範囲から出題される。これらの問題は、必ずヒントや近しい答えがあることが前提で出題されている。よって、今までの知識や記憶のなかから、最も近い方程式に当てはめて、答えを出そうと考える。

学校のお勉強ができる人は、決まった手順で答えを求めることや、総合点をクリアーするのが得意だ。しかし、あらかじめ決まった答えを導き出すことはできても、無から生み出す力が弱いし不得意である。発生した問題をどのようにするかは考えられても、そもそもどのようになるべきかの答えは、持ち合わせていないし考えられない。

こんな人は、明日までにこんな資料を作れと言うと、あまり悩むこともなく作ってくる。自分が探し出してきた(大抵は他人の意見やGoogle検索の結果に依存する)方程式しか方法がないはずと、限界や範囲などの制約を最初から自分に与えたうえで、仕事を進めている。

コンビニエンスストアやファストフードなどのアルバイトを経験している人の中には、マニュアルを覚え込んですることが、仕事だと勘違いする人がいる。時間給で働いているので、時間で拘束されたり時間を費やすことが仕事だと考える悪い癖もついている。

彼らは表面的な手段で仕事をしようとして、目的を意識しない癖がついている。問題に対して正面から向き合い、一から材料を集めて分析した結果で、新しい数式や方程式を生み出そうとする姿勢や丁寧さがかけているのである。

そもそも悩みがないことや、悩まないことが問題である。悩み過ぎて、自らが抱え込んで動けなくなるのも、いかがなものだが。したがって、悩みがあった時に、その悩みを別の視点で切り崩してくるだけの生命力が、大切であり必要なのである。

あとがき

ビジネスの現場で評価される人は、何か突出したものや秀でたものがある。すごい、さすが、自分にはまねができない。そんなことを言わせるような、飛び抜けたものや光る何かを持っている。

そんな刺激的な人は、とても好きになれる。<s.o>

§今回は人材像モデルと多数派の人をテーマに、興味が持てる人材像を少しだけ具体的に表現してみました。(次回以降は不定期に掲載を予定)


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