コラム

[2012/10/01] 第51回 継続するために

継続

少し前になるが、今年の 5月、ホンダのスーパーカブというバイクが全面刷新となった。スーパーカブという名前は、バイクに興味のない人でも耳にしたことがあるのではないだろうか。

そば屋の出前や新聞配達などで根強い人気を誇るこのバイクは、1958年に誕生した。搭載エンジンの変更など一部改良はあったもののほとんど姿を変えておらず、誕生から54年経過して初のリニューアルとなる。


継続は力なり

中学、高校時代、まわりにはバイクの好きな友人が多く、何人かは16歳になると免許を取得しバイクに乗っていた。当時、「750ライダー」という漫画が雑誌で連載され、友人たちと夢中になって読んでいた。その影響もあり、18歳のときに自動二輪中型免許を取得したが、その際に友人が練習のために貸してくれたバイクがスーパーカブだった。無断で父親のバイクに乗ってきたようだったがありがたく使わせてもらった。内心では、格好悪いバイクだなと思いながら練習したことを思い出す。

見た目はどうあれ、シリーズでの世界販売台数は、2010年末時点で累計7200万台に上り、単一モデルとしては世界最多販売台数という世界に誇れるバイクである。

「継続は力なり」。スーパーカブの記事を読んでいて、この言葉が頭に浮かんだ。コツコツ続けることにより、その積み重ねが力になっていく。

継続に必要なこと

継続することは、容易なことではない。継続するためには、まず、その製品に魅力があり、顧客から支持されなければならない。そして、技術力と品質の維持が必要で、さらに性能や操作性の向上、コストダウンを目指し試行錯誤を繰り返し努力を続けることも必要になってくる。

また、継続するしないにかかわらず、方向性、目標を明確にしておくことが重要である。自分(たち)が情熱を傾けられるものでなければ長くは続かない。

継続すると「力」(経営力など)は、大きくなっていくが、継続するためには、他の「力」(技術力、努力)が必要である。

日本たばこ産業(JT)の人気商品である「マイルドセブン」が海外市場の都合もあり、来年 2月からブランド名を「メビウス」と改め販売されるという。ウルトラマンを真似たのかと思ったが、造語だということで意味はあるようだ。「名は体を表す」、名称も継続したいものである。 <m.k>


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